会社設立で支払った費用は経費として処理できるのか?

会社設立する際には、定款に貼る印紙代や公証人役場での定款認証手数料、法務局へ支払う登録免許税などいろんな費用がかかります。
ただ、これらの費用は会社設立前に支払うものなので、会社の経費として取り扱うことができるのか疑問に感じる方も少なくないです。
こうした費用は会社設立にあたって必要になった費用ですから、会社設立前に支払ったものでも会社の経費とすることができて、これを創立費と言います。
この創立費は支出の効果が1年以上に及ぶので、一旦繰延資産として資産に計上して、償却費という形で会社の経費として処理していくことになります。
また法人税法上創立費は、好きな時に経費にできる任意償却が認められているのです。

それから創立費と類似する開業費というものもあって、これは会社設立日から営業開始日までの間に発生した準備費用です。
普通は会社設立日が営業開始日になるのですが、何らかの理由で営業開始日までの期間が空いた場合に、特別にその期間で支払った費用を開業費として計上します。
ただし、営業開始後にも発生する事務所家賃や事務用消耗品費、従業員の給料・水道光熱費などは、特別に支出した経費に該当しないので開業費とはなりません。
この開業費も創立費と同様に法人税法上は任意償却が認められています。

このように創立費も開業費も任意償却が認められているので、一気に全額を経費化できますし、一部だけを償却することも可能ですし、全く償却しないで翌期以降に償却することもできます。
このような3パターンが考えられるので好きな方法を選択できます。

例えば、第1期が赤字で経費を増やしたくない場合には、繰延資産として資産計上したままにしておいて、第2期以降黒字になった時点に一気に費用計上することが考えられます。
そうすれば費用計上額が増えるので、利益が減り税金を減額する効果もあるのです。
ただ、経費として計上する前にすでに赤字の場合は、計上しても赤字が増えるだけなので税金対策にはつながりません。